先日、
大好きなキャリア学者・高橋俊介さんの講演会に行ってきました。
6000人以上の会社員にインタビューを敢行。
現在の仕事への満足度と、さまざまな要素との相関関係を調べたそうです。
現在働きぶりで悩んでいる人のうち、
特徴的なパターンが、
・キャリア観呪縛型
若いころに、
「こういう風にして仕事人生を歩んでいきたい」という思いを強く持ちすぎたがゆえに、
会社に入ってみて、違う仕事を与えられたり、
あるいは、時代の流れについていけなかったりして、
「こんなはずじゃなかったのに」という思いを強めるパターン。
やる気はあるのだけれど、だからこそ、空回りしてしまい、
若いころに決め込みすぎたキャリア観に縛られてしまう。
・受動固定呪縛型
ただボンヤリと「将来の夢は」とか「好きなことを仕事に」とか考え、
そのくせ、仕事については受け身。
子どものころからの夢はあっても、自己主張ができず、流されてきていて、
結果として「ホントはあれをやりたかったけど、これしかない」と諦めるパターン。
・功利的人生観型
損得で考える。
仕事の面白さよりも、ゲーム感覚での勝った・負けた、効率を重視
報酬を重視。口癖は「早くリタイアしたい」
この三つだそうです。
それぞれ
「こんな風に働きたい」というキャリア観が強すぎる
受け身で流されているのだけれど、夢は捨てられていない
仕事そのものよりも醒めて割り切っていて、損得で判断
のが、特徴です。
どちらに対しても、高橋さんは、
「若いうちは、キャリアを積むことよりも、
仕事をする楽しさ・喜びを学んだほうがいい。
そのためには、周りのサポートが欠かせない」
というアドバイスをしています。
僕はこの講義を聴きながら、
「同じことは恋愛と結婚においても言えるよなぁ。そっくりだなぁ」と思いました。
たとえば、
恋愛に対してやる気十分、好みのタイプもしっかりはっきりしていて、
だからこそ、ちょっとでも違う人とは結婚できない、と早めにジャッジ。
「この人は違う!」という不満を募らせるパターン。
たとえば、
恋愛に対してやる気なし。
いい人がいつか現れないかなという感じで受け身ながらも、
「将来の夢はお嫁さん」と結婚観だけはふくらんでいて、
いつしか身動きが取れなくなるパターン。
たとえば、
男なんて金・条件とうそぶき、
理詰めで相手を選ぼうとするけれど、
なかなか感情がついてこないので、
満足度が低く、それを防御するように、
声高に「恋愛なんて」と主張しがちなパターン。
これも、
結婚の前に、恋愛。恋愛の前に、人づきあい。
人と一緒にいること、交流すること、うまくやっていくこと、仲良くすること、
その先に結果として、結婚という生活がついてくるような気がします。
要は、人づきあいが苦手な人が、一足飛びに、恋愛を考えたり、
恋愛から遠ざかっている人が、一足飛ぶに、結婚を考えたりするのは、
無理があるということ
この他にも、
・キャリア観育成において、親の影響はマイナス
→損害回避を求め、無難な道へリードしすぎる。結果として、子どもは満足しない
・誇りは高いけれど、自信がない人ほど、人を批判する
→「こんなこと、もう知ってる」「当たり前」と言いたがる。自信がないから。
・自信はあるけれど、誇りがない人は最悪。
→目的達成のために、平気で人を踏みにじりがちで危険。
・現在の学生のタイプは3種類
→内省・自己分析しすぎ、テクニックに走る内定コレクター、就活なんてと醒めきっている
・キャリア観はあとづけでいい
→「いつも~~なように選択してきました」なんて、あとでどうとでもいえる
(→結婚を決めた人も同様)
・自分の中から湧き出る要因も大事だけれど、社会のために、人のためにという要因も大事
などなど、多くのことを学びました。
ちなみに、若いうち(学生)に、適切な仕事観(仕事の面白さ)を理解してもらうには、
ジョブシャドーイング(社会人の一日について回る)などが有効だそうです。
まずは、世の中にこんな仕事がある、そして、仕事はいろんな人のやり取りで行われているということを知るのが大事なのだとか。
これも、恋愛と結婚に似ているように思います。
オクテで恋愛が苦手な人、結婚が縁遠く感じる人は、
まずは、人の話をたくさん聞いてみるのもいいかもしれませんね。
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