テレビ番組の紹介です。
結婚の形が、社会の仕組みの変化とともに、
どのように変わってきたのか、その歴史をひもとく内容。
コンパクトにまとまっているので、とても見やすく、
現代の結婚の形が永久不変のものなんかではないことが、
分かります。
「婚活白書」
かつて日本社会で大人になれば当然のこととされていた結婚に、異変が起きている。結婚を望む人たちの活動「婚活」が広がる一方、晩婚・未婚化は急ピッチで進行。いまなぜ結婚は、したくてもなかなかできないものになったのか。その一因と言われるのが、現在の経済不況だ。終身雇用は崩れ、自分の収入だけで妻子を支えられる男性は減少。より高収入の男性を求める女性にとって、婚活競争は激しさを増すばかりだ。しかし実は日本で、女性が男性の経済力を頼みに結婚するようになったのは、近代以降に過ぎない。歴史に目を転じれば、古代、妻は夫と経済的に対等で、結婚は互いの合意のみに基づく自由なものだった。家父長制が成立し「家」が重んじられる中世から近世には、妻が婚家に入り家業に尽くすのが当然となるが、江戸後期には農業や機織りで妻が一家の稼ぎ頭となり、その経済力を背景に妻から離婚を切り出すケースも登場。生活を送る上で欠かせない“カネ”の力が、婚活の方法や条件、結婚の形態を大きく変えてきたことが明らかになってくる。番組では漫画家・倉田真由美さんが「経済力」をキーワードに、婚活と結婚の歴史を読み解く。経済・社会状況の不安定な現代にこそあらためて問われる「結婚」の意味を探る。
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