先日、友人が勤めている外資系金融会社で大規模な解雇が行われたそうです。前日まで一緒にプロジェクトを担当していた同僚が、ある午後、いつものようにデスクに向かっていると、突然PCがフリーズし、「なんだなんだ?」と再起動を試みようと思っていると、後ろからポンポンと肩を叩かれたとのことです。
このように会社側がなんの制限もなく社員を解雇してしまえることは、日本的慣習に慣れている私たちからすると、「なんとまあ、恐ろしい」と思ってしまいがちですが、前回のブログにも書いた水町先生の講義によれば、こうして会社側がバンバン解雇できるということは、バンバン人材が市場にあふれるということでもあり、雇用の流動性が生まれ、結果として、人は転職がしやすくなります。
逆に、圧倒的に労働者が守られている日本企業では、一度雇ってしまったら滅多なことでは解雇することができず、あらたに求人(と人材)が生まれることは稀で、全体として転職はしにくくなります。
一昔前では、転職は一部の限られたひとしかしないものでしたが、ここ数年で、ぐっと身近になりました。
個人の「働き方」が多様化する中で、企業の「雇い方」もより一層さまざまな形をとっていくことになると思われます。