「私なんて」と「私だって」

自分に自信がないために起きてしまうジブン病。今回はジブン病の人に多い口グセについて考えてみましょう。

●「私なんて」パターン

 自分を卑下するのがクセになってしまっている人は、「私なんて…」という言い方をよくします。

 「うわぁ、すごいですね~。私なんてなんの取り柄もないから、そういうのって憧れちゃうな」
 「私って、なかなか相手から好きになってもらえないから困っちゃって」
 「私って頭悪いじゃないですか? だからそういうのよくわかんないんですよね」

 もちろん本心でそう思っている場合もあるでしょうし、へりくだっておけば失礼にはならないのも事実です。が、聞かされたほうとして「『そんなことないよ』とフォローしてほしいのかな」と、面倒くさい気持ちになってしまいます。「バカっぽくてかわいいなあ」などと思う人もいるかもしれませんが、あまり健康なコミュニケーションとは言えません。

 また、冗談っぽく言ったつもりでも、本気に取られてしまうこともあるので注意が必要です。さらにこのタイプの人は「すみません、すみません」が口グセになっている場合も多いようです。

●「私だって」パターン

 意外かもしれませんが、自分を大きく見せたり、虚勢を張ったりするのも、自分に自信がない証しです。

 「私だって、頑張ってるんですけど!」
 「私って、相手から告白されることが多かったんですよねー」
 「(相手の話をさえぎって)あ、それ私も知ってる~!」

 こちらも相手としては「別にそこまで聞いてないし」「なんで張り合ってくるんだろう」と、疲れてしまいます。「あの人って、ほんと使えない」などと上から目線の発言も同様ですね。

 卑下するのも、声高にアピールするのも、根っこは同じこと。厳しいことを言うならば、そういった口グセは、注目をジブンに集めてフォローやほめ言葉をかけてほしがる「かまってちゃん」的な子どもっぽい行動と言えます。

 思い当たる節がある人は、「私なんて」「私だって」ではなく「私は」というフラットな口調を心がけましょう。それだけで幼稚な印象はずいぶん薄くなります。

 「自分の話ばっかりの男はつまらない」というのは女子の間での定説。人のふり見て我がふり直せ、ということで気をつけましょう!

■連載 シティリビング・ウェブ
五百田 達成のジブン病につけるクスリ
http://city.living.jp/tokyo/career/iota-t
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