話を「聞く」ではなく「記憶する」

 突然ですが、みなさんは人の話を聞けてますか?
 
 ここ数年「話を聞く」スキルが注目されています。みなさんも「聞き上手になろう」とか「傾聴のスキル」とか、そういう言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。それでもたいていの人は、相手の話を十分に聞けていないのが実情です。
 
 たとえば会議などで「あ、この話が終わったらあの話をしよう」「この点についてはひとこと言わないと!」などと、次に自分が話すことを考えながら聞いていることがありませんか? で、相手の話が終わると同時に「私、思うんですけど、」と話し出す。そういう人いますよね? 僕はこれを「途切れ待ち状態」と命名しています。
 
 これでは本当の意味で相手の話を聞けているとは言えません。その証拠に「で、いま何を話してたかわかりますか?」と問われると、たいていの人は正確には答えられないのです。話を聞くうえで最大の障害は「自分」。話を本気で聞こうと思ったら、自分の考えをどれだけシャットダウンできるかがポイントとなります。
 
 ですから私は、「最初は話を『記憶する』ぐらいの気持ちで聞いてください」とアドバイスしています。まさに一言一句を記憶する。何を言ったか全部メモする。それぐらいの気迫で聞かないと、自分の考えを抑えられないことが多いのです。
 
 学生時代の授業中、板書をノートに一生懸命書き写しましたよね。あれできちんと頭に入ってたかどうかはさておき、少なくとも「講義に集中する」という意味では効果があったわけです。
 
 自分を抑えて相手の話に集中する。「お腹空いたなあ」とか「この人、話長いなあ」などと思うことなく「丸暗記する」ぐらいのテンションで聞く。
 
 もちろん毎回するのは大変だと思うので、大事なパートナーとの会話や上司から叱られている時など、「ここぞ」という場面で心がけてみてください!

■連載サイト 共同通信ニュース
http://kyodo.newsmart.jp/info/contact/formURLsend.php

★★★★★★
会話を楽しむ&場を盛り上げる!
五百田 達成&塚越友子の話し方セミナー

18日中級編のご案内は下記から
http://www.tc-counseling.com/article/14777668.html

19日上級編のご案内は下記から
http://www.tc-counseling.com/article/14777684.html

お申し込みはこちら
http://www.tc-counseling.com/article/14620972.html
★★★★★★

!