世の女子は「履いてる靴」で二分できると言った友人がいます。
いわく「カツカツ系」と「ペタペタ系」。
カツカツ系は、ヒールをカツカツさせる女子で、いわば、CanCam・エビちゃん系。
ペタペタ系は、ぺたんこの靴をぺたぺたさせる女子で、いわば、Olive・蒼井優系。
どちらが今旬かといえば、もちろん「森ガール」が流行語となっているように、
ペタペタ系です。
ですが、この森ガール、時代のキーワードとしては、それほど流行らないと見ています。
というのも、
数年前のエビちゃんブームにしろ、
最近のアゲ嬢ブームにしろ、
女性のファッションが社会現象レベルにまで持ち上げられるのは、
それが分かりやすくて、かつ、男性ウケするからであって、
でなければ、女性のファッションの流行という極めて微妙で繊細なものを、
テレビなどの旧来メディア(おじさんメディア)で取り上げるのは無理だからです。
その点、森ガール、
男ウケしない(少なくともおじさん達には)わ、
上級過ぎて(アイテム勝負のモテ系ファッションに比べて、高度かつ緻密かつ重層的です)分かりにくいわで、
とうてい、おじさんたちが取り上げたくなるような流行ではありません(端的に言うと、絵が地味です)。
mixiのコミュニティから火がついた、だとか、
草食系男子からウケがいい(実際、身の回りの草食系男子たちから、蒼井優はとても評判がいいです)、だとか、
時代のナチュラルな空気を反映、だとか言っても、なかなか苦しいでしょう。
もちろん、そんなことはまったくお構いなしに、
これからも森系のファッションは元気に増え続けるはずで、
それは、エビちゃんが去ってからCanCamがどうも元気がなさそうな反面、
Oliveなきあとおしゃれ上級者の支持を受けている、
「In Red」(と宝島社の雑誌シスターズ)が、元気な様子を見れば、分かります。
そもそも、こういうファッションの女子達は、テレビやおじさん達の言うことなんか、
昔から気にせず、ずっと自分たちが好きな服しか着てなかったわけで、
いまさら、「森ガールって言われても・・・」という感じでしょう。
流行りのワードや、カテゴリーにはめて理解しようとするおじさんたちと、
等身大のおしゃれを楽しむ女子との溝は、いつの世も深く遠く隔たっているのです。
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