カテゴリー別アーカイブ: コミュニケーションコラム

隠れた流行語:「??じゃないですけど」

えん曲な言い回しは、日本語が持つ特徴のひとつです。

古くから、日々の会話においていろいろなフレーズが使われてきました。

・~~系

・~~みたいな

・~~的なもの

・~~だったりする

で、最近よく耳にするのが、

~~じゃないですけど」というものです。

たとえば、

「大根サラダじゃないですけど、そういうものってありますか?」

「契約破棄じゃないですけど、それぐらいのことも考えさせてもらいます」

「たとえば、直行便じゃないですけど、そういう電車ってありません?」

いずれも、本来であれば、

「サラダとかわかめのおひたしとか、そういうさっぱりした食べ物」

「たとえば、契約を再度新しく結び直すことも視野に入れてます」

「直行便のように、早く行けるような行き方ってありますか?」

と言えばいいのですが、とっさに適切な文言が浮かばず、

ぼん!とまず、強い、限定された言葉をぶつけてしまい、

すぐに「それではないのだが」と否定。

それに類したものを察してください」という意図が現れます。

「~~系」に近い言い方ですね。

別にいい悪いではなく、そういう言い方をよく耳にするな~、

と思っていたら、先日出演した、

NEWS ZERO特番 ~映画「ゴースト」が語りかける現代の愛のカタチ~

で、僕自身がまんまと言ってましたね(笑)。

「”疲れた昭和のお父さん”じゃないですけど」と。

“隠れた流行語じゃないですけど”、

試しにちょっと気にかけてみてください!

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「させていただく」はアリかナシか。

同じく朝日新聞 9/4 土曜版では、

興味深いアンケートも。

「させていただく」は変か?というアンケートに対して、

変だ 19%
どちらかといえば変 36%
どちらかといえば変じゃない 29%
変じゃない 16%

と、まっぷたつの結果に。

言葉の成り立ち・経緯や、

両派の意見がきちんとまとまっていて、面白いです。

中には、

モデルハウスにおいて、

「この辺は朝は渋滞しますか?」と尋ねる客に対して、

「朝はかなり渋滞させていただきます」と答える担当者、

というエピソードも。

その客は、

「このメーカーでは、家は建てない」と決断したそうです。

「させていただくとつけていれば、

敬語だと思っている安直さに、気持ちが切れた」とのこと。

みなさんは、この言葉、どう感じますか?
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甲子園とレギンス。

夏の甲子園を、楽しく観戦しています。

面白いのが、選手たちのユニフォーム。

スポーツファッションとして興味深く観察しています。

ユニフォーム自体は、

各校の伝統を受け継いだ昔ながらのデザインが多いのですが、

防具、ヘルメット、バットその他には、

最先端の技術とデザインを感じます。

とくにアンダーシャツ。

首周りのハイネック具合もいろいろで、

中には、セーターを思わせるような、

くしゅくしゅのタートルネックを顔ギリギリまで引き上げている選手も。

袖丈も長いものから七分袖まで、多種多様で、

ここだけは、選手のこだわり・好みが反映されて、

自由になっているようです。

アンダーシャツといえば、野球というイメージですが、

首元の日焼けを防ぎ、汗をスムーズに乾かせ、

筋肉をサポートする機能性下着として進化。

レギンスブームやランニングブーム・ゴルフブームともあいまって、

現在、野球だけでなく、さまざまなスポーツに拡散、

各社からさまざまなタイプが発売され、

さまざまなスポーツシーンで使われています。

ちなみに、甲子園常連の有名高校などには、

まるでプロ野球選手かのように、

メーカー各社から商品提供の依頼が殺到。

「~~校が使っている」というブランド価値を得ようと懸命です。

とはいえ、あくまでアマチュア、

高野連管轄の下にある、高校生としては、

テレビ中継などで企業ロゴが映りこのむのは好ましくないので、

敢えてロゴがめだたない(地の色に埋没)デザインのものを、

発売しているメーカーもあります。

W杯よりも昔からある、

一大スポーツイベントとして、

お盆休みのお父さんたちを熱狂させてきた、夏の甲子園。

汗と涙と男臭い世界が苦手な女子のみなさんは、

こういった、スポーツマーケティング目線、

ファッション目線、

アマチュアリズムと商業化といった視点で、

チェックしてみるのも面白いのではないでしょうか?
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