※普段の生活・価値観から遠いものとしてとらえがちな「就職・就活」を、身近な事象である「恋愛」に見立てて考えよう(本気で)という本を数年前から企画中です。その前書きにあたる部分を、今日から数回に分けて掲載していきます。
「就職は恋愛に似ている」
就職活動を進めていく中で、こんな話を、一度は聞いたり読んだりしたことがあると思います。就活サイトのコラムの中で、あるいはOB訪問のときの先輩のなにげないアドバイスの中で。曰く「結局大切なのは相性だから」「素の自分で勝負するのが大事なんだよねえ」などなど……。
それらの多くは、「就職をおおげさにとらえないで、肩の力を抜いて、ほら、たとえば、恋愛みたいに考えればいいんだよ」、そういうスタンスです。緊張して、萎縮する学生の心を解きほぐす、とても親切な姿勢です。ところがたいてい、それらの話はそこでストップしてしまいます。せっかく「恋愛と似ている」とお互い納得したのに、そこから、やれ自己PRだ、やれ業界分析だ、やれESの書き方だ、やれ志望動機だと、小難しい話にシフトしていくことが多いようです。
どうでしょう?仮に、本当に就職が恋愛に似ていると仮定して、そんな風に難しく恋愛を考えますか?これまでの自分の歴史を表にして整理して、長所と欠点を洗い出して、さらに相手の事をネットや本で詳しくリサーチし、デートの前に言う事も事前に綿密に考えて……。そこまでロジカルに、テクニカルに恋愛をしている人が一体どれだけいるでしょうか。
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